スターウォーズの世界をリアルタイムで目視できるかも

映画「スターウォーズ」のオープニングの一番最初に登場する有名な一節。「A long time ago in a galaxy far far away....」。

BGMも何もない無音の状態でこの文字がスクリーンに映し出され、一瞬の間を置いて、ジャーンジャジャジャジャーン!と「STAR WARS」のロゴがドカーンと登場。

スターウォーズファンの方々はこの瞬間にテンションがマックスとなり、涙する人もいると聞きます。

さてこの「A long time ago in a galaxy far far away....」。
字幕では「遠い昔 はるかかなたの銀河系で・・・」と表示されています。

「遠い昔」「遠い場所」

「遠い昔」とはどれぐらい昔のことなのか。「遠い場所」とはどのあたりを指すのか。
映画の解釈を語り合う場や、裏設定を推測しあう仲間同士の場などでは、このあたりの議論が熱く繰り広げれています。

そこで、「遠い昔」「遠い場所」を具体的な数値に置き換えてみました。
するとそこには、とんでもなく楽しい事実が浮かび上がってきたのです。

宇宙での距離や時間の考え方をおさらい

宇宙はあまりにも広いので、地球と星との距離を表す場合に、私たちが普段使っている「キロメートル」というような単位は使いません。そのかわり「光年」という単位を使います。

これは、光が1年間に進む距離のことで、キロメートルに換算すると約9兆5000億kmです。

例えば、星座に詳しくなくても必ず見つけられるオリオン座の、左上に位置するひと際明るい星「ペテルギウス」。地球からペテルギウスまでの距離は約「643光年」です。
つまり、キロメートルに換算すると約「643×9兆5000億km」ということになります。
キロメートルなんて使ってると、ゼロがいくつあっても足りない数字になってしまいます。

というわけで、宇宙での距離を表す単位は「光年」を使います。

「光年」は光が1年間に進む距離なので、ペテルギウスから放たれた光は、643年かけて地球に届いていることになります。つまり、今私たちが見ているペテルギウスの姿は643年前のものなのです。(ここ重要)

「遠い昔」「遠い場所」に数値をあてはめる

さて、スターウォーズの世界。

まず「遠い昔」を「今から100万年前」としてみましょう。
根拠は全くありませんが、とりあえずそういうことにします。

そして「遠い場所」。
例えば、エピソード4(一番最初に公開されたもの)に出てきた反乱軍(まぎらわしいですが正義の側の軍)の秘密基地のある「ヤヴィン」という星までの距離を「地球から100万光年」としてみます。

「100万光年先にある星を私たちが見るとき、それはその星の100万年前の姿を見ている」

ということは、
スターウォーズでの「遠い昔 はるかかなたの銀河系」が「遠い昔=100万年前、はるかかなたの銀河系までの距離=100万光年」だとしたら、超高性能な望遠鏡、超が100個ほど並ぶような高性能望遠鏡でその方向を覗けば、ちょうど上手い具合に、今まさに戦いが繰り広げられているスターウォーズの世界を、肉眼で見ることができるのです。

その方向を観察していて、星のようなものが急に明るくなって、その後消えたような現象を見ることができたら、それはもしかするとルーク・スカイウォーカーによってプロトン魚雷が撃ち込まれ、デススターが破壊された瞬間なのかも知れません。

これはなにも「100万光年」に限った話ではありません。
「1光年」でも「1億光年」でも、「遠い昔」と「遠い場所」の数値が同じなら成り立つ話になります。

なんて楽しい発見でしょう。

こうだったとしたらガッカリ

なお、そもそもスターウォーズの世界がある宇宙は、我々の住んでいる宇宙とは別の宇宙であって、「昔」も「場所」も、我々から見てどうのこうのと言える次元ではない、というような説もあったりします。

そうなると今回の"オキカエ"は、ちょっと残念な結果になってしまいます。