先日、ピーチ機のトラブルによって滑走路が2時間半にわたって閉鎖され、大混乱となった福岡空港。
そもそも滑走路1本の空港のため、トラブル機を完全にどけてしまうまでは他の便の発着が再開できず、今回の大混乱につながったようです。
ところでこの福岡空港。全国有数の「混雑空港」です。
2017年の発着回数は178,000回だそうです。
年間178,000回の発着、それってどれくらい?
ところで、福岡空港は24時間営業ではありません。
市街地・住宅地に近いことから、発着は朝7時から夜22時までの15時間に制限されています。
計算してみました。
年間178,000回 = 1日あたり487回
1日487回 = 1時間あたり32回
なんと、平均して1分52秒に1回 という過密ダイヤで発着していることになります。
もちろんこれは平均なので、もっと過密な時間帯もあることでしょう。
「1分52秒に1回」に近いものに置き換える
都市部に住んでいて、朝のラッシュアワーに電車を使う時。
会社のある駅で降りて、「あれ?SUICAどこに入れたっけ?」などと、降りたその場で "ひとモタモタ" し、あげく混雑したホームをゆっくり歩いているともう次の電車がホームに入ってきたよ。。。
なんてことがあると思います。
例えば、
JR山手線の平日朝8時台の1時間あたりの本数は22本。
(これは2分42秒に1本)
東京メトロ・丸ノ内線の平日朝8時台の1時間あたりの本数は30本。
(これは2分に1本)
大阪地下鉄・御堂筋線の平日朝8時台の1時間あたりの本数は27本。
(これは2分13秒に1本)
福岡地下鉄・空港線の平日朝8時台の1時間あたりの本数は20本。
(これは3分に1本)
これよりも全然過密なのです。福岡空港の方が。
あんなに大きくてあんなに重そうなものが、都市部の朝のラッシュアワーの電車よりも過密な間隔でやってきたり飛んでいったりしているのです。
「1分52秒に1回」に近いものに置き換えて、その過密さを実感しようと思いましたが、そんな過密なダイヤが他に見当たらないのです。
福岡空港、恐るべしです。
2025年には滑走路が増設
そういう計画らしいです。
もちろんそうなれば今の過密ダイヤは解消されるかも知れません。
でも、小さい冷蔵庫ではもうパンパンでどうしようもないから大きい冷蔵庫に買い替えて「中がスッキリ」を目指したはずなのに、結局その容量の範囲で同じようにパンパンになる、という「冷蔵庫の原理」と同じで、滑走路が増えても乗り入れる便数も増えて、結局過密さは昔と変わらない、というような事態にならないとも限りません。
いずれにしても、まだ結構先の話。
それまでは、過密ダイヤによる事故やトラブルが起きないように願うしかないです。